対象者別 | 不登校
不登校の留学は「出席扱い」になるのか|自動にはならない、という正確な話

海外の語学学校への留学は、行けば自動で出席扱いになる制度ではありません。出席扱いになるかどうかは、最終的にお子さまが在籍する学校(校長)の判断です。申し込んでから相談するのではなく、申し込む前に在籍校へ相談するのが正しい進め方です。
この記事でわかること
- 出席扱いが自動にならない理由
- 高校の単位認定の考え方
- 在籍校へ相談するときの手順
- 当社の立場
結論:出席扱いは自動にはなりません
先に結論を言います。海外の語学学校への留学は、行けば自動で出席扱いになる制度ではありません。
出席扱いになるかどうかは、最終的にお子さまが在籍する学校(校長)の判断です。だからこそ、順番が大事です。申し込んでから相談するのではなく、申し込む前に在籍校へ相談するのが正しい進め方です。
なぜ自動にならないのか
文部科学省は、不登校の児童生徒が学校外の施設で相談・指導を受けた場合などに、一定の要件のもとで出席扱いとする考え方を通知で示しています。ただし、その対象は「学校外の施設における相談・指導」であり、海外の語学学校での学習がそのままこの対象に当てはまるとは、公的情報からは読み取れません。
つまり、「制度がある=語学留学も出席扱いになる」ではありません。ここを曖昧にしたまま案内する事業者には注意してください。
文部科学省の通知が対象にしている範囲
出席扱いの考え方の土台になっているのは、文部科学省の通知「不登校児童生徒への支援の在り方について」(令和元年10月25日、元文科初第698号)です。この通知は、学校外の公的機関や民間施設で相談・指導を受けている場合と、自宅でICT等を活用した学習を行った場合について、一定の要件のもとで校長が指導要録上「出席扱い」とすることができる、という考え方を示しています。対象の中心は義務教育段階(小学校・中学校)の不登校の児童生徒です。
学校外の施設での相談・指導が出席扱いの対象になるための主な要件は、次の3点です。
- 保護者と学校との間に、十分な連携・協力関係があること
- 施設に通所または入所して、相談・指導を受けていること
- その相談・指導が社会的な自立を目指すもので、本人が登校を希望したときに円滑に学校へ戻れる支援であると評価できること
対象となる施設は、教育支援センターなどの公的機関が原則です。公的機関で指導を受けられない、または通うことが難しい場合に、本人や保護者の希望をふまえて民間の施設が考慮されることがあります。いずれの場合も、最終的に出席扱いとするかどうかを判断するのは在籍校の校長です。要件を満たせば自動的に出席扱いになる、という仕組みではありません。
もう一つの形が、自宅でICT等を活用した学習です。こちらも義務教育段階の不登校の児童生徒が対象で、保護者と学校の連携、理解度に合った学習計画、訪問等による対面指導が行われていること、校長が学習の状況を十分に把握していることなどが要件として示されています。いずれの形も、「学校とつながったまま、学校の外で学ぶ」ことを前提にした仕組みです。
高等学校については、平成21年3月12日の文部科学省通知で、学校外の公的機関や民間施設において相談・指導を受けている場合の対応が示されており、令和元年の通知でもその枠組みが参照されています。高校生の場合も、扱いは在籍校の判断によります。
ここで重要なのは、通知が想定している学びの場の種類です。通知の対象は、学校と連携しながら相談・指導を行う国内の施設や、在籍校が状況を把握できる自宅学習です。海外の語学学校での学習が、この枠組みにそのまま当てはまるという記述は、文部科学省の公的情報には見当たりません。だからこそ、語学留学の出席扱いは「制度の自動適用」ではなく、在籍校との個別の相談と判断の問題になります。
| 学びの形 | 出席扱いとの関係(公的情報の整理) | 判断する人 |
|---|---|---|
| 教育支援センター等の公的機関で相談・指導を受ける | 令和元年通知の対象。要件を満たせば指導要録上の出席扱いにできる | 在籍校の校長 |
| フリースクール等の民間施設で相談・指導を受ける | 公的機関で受けられない・通うのが難しい場合に考慮され得る。要件は同様 | 在籍校の校長 |
| 自宅でICT等を活用して学習する | 令和元年通知の対象(義務教育段階)。連携・学習計画・対面指導等の要件がある | 在籍校の校長 |
| 海外の語学学校へ留学する | 通知の対象にそのまま当てはまるとは、公的情報からは読み取れない | 在籍校(校長)の個別判断 |
この表は、制度の位置づけを整理したものです。「海外の語学学校は対象外」と断定するものでも、「相談すれば認められる」と約束するものでもありません。在籍校が、留学中の学習内容や生活の状況をどこまで把握できるかを含めて、個別に判断する領域だということです。
数字で見る、不登校と出席扱いの現状
制度の話を、実際の数字でも確認しておきます。文部科学省の「令和6年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」(令和7年10月29日公表)によると、高等学校の不登校生徒数は67,782人でした。不登校は一部の家庭だけの話ではなく、多くの学校で日常的に向き合われている課題です。
出席扱いが実際に使われている規模も、同調査で分かります。令和6年度に、学校外の機関などでの相談・指導が指導要録上の出席扱いになった小・中学生は42,978人、自宅でのICT等を活用した学習が出席扱いになった小・中学生は13,261人でした。制度は存在し、実際に運用もされています。ただし、この数字が示すのは国内の施設や自宅学習での運用実績です。海外の語学学校での学習について、同様の実績や運用が公的に示されているわけではありません。
数字の読み方として大切なのは2点です。1つ目は、出席扱いは「一部の特別な家庭だけの裏技」ではなく、在籍校との連携のもとで使われている正式な運用だということです。2つ目は、その運用の舞台はあくまで国内の学びの場であり、留学はその枠組みの外にあるということです。この2点を押さえたうえで、在籍校と個別に相談する、というのが正確な順番になります。なお、調査の数値は年度ごとに更新されるため、最新の数字は文部科学省の公表資料でご確認ください。
高校の単位認定について
高校には、留学先で修得した単位を在籍校の単位として認定する仕組みがあります(上限は36単位)。ただし、この対象は原則として外国の高等学校での履修です。語学学校での学習は、そのままではこの対象にはなりません。
「単位が取れる留学」と案内されている場合、それが外国の高校への留学なのか、語学学校なのかを必ず確認してください。
小学校・中学校・高校で、扱いの土台が違います
出席扱いを考えるときは、お子さまが小学生・中学生・高校生のどれに当たるかで、土台になる仕組みが変わります。混同しやすい点を整理します。
小学校・中学校(義務教育段階)
小学校・中学校には単位の制度がありません。問題になるのは、指導要録上の出欠の扱いです。前の項目で説明した令和元年の通知は、この義務教育段階を中心に、出席扱いの考え方を示しています。進級や卒業は、出席日数の数字だけで機械的に決まるものではなく、在籍校が学習の状況などを見て判断するものです。ただし、これは「欠席しても問題ない」という意味ではありません。欠席が続く間の学習や生活の記録をどう残し、在籍校とどうつながり続けるかが、帰国後の接続を左右します。
高等学校
高校には単位の制度があり、卒業には74単位以上の修得が必要です。留学に関する制度としては、学校教育法施行規則第93条が、校長が教育上有益と認めるときに外国の高等学校への留学を許可できること、そして留学先で修得した単位を36単位を超えない範囲で在籍校の単位として認定できることを定めています。繰り返しになりますが、認定の対象は外国の高等学校での履修です。語学学校は高等学校ではないため、語学留学の学習は、この単位認定の枠組みにはそのまま入りません。
また、高校の留学は「届出を出せば認められる」ものではなく、校長の許可が前提の仕組みです。籍を残して留学するのか、休学して渡航するのかによっても、その後の扱いは変わります。高校生の場合は、単位認定の話と、出席の扱いの話と、籍の扱いの話を分けて、在籍校に確認してください。
出席扱いと、成績への反映は別の話です
もう一つ混同されやすいのが、出欠の扱いと成績評価は別の仕組みだという点です。令和6年8月29日、学校教育法施行規則の一部改正などにより、不登校の児童生徒が欠席中に行った学習の成果を、成績評価に考慮できることが法令上明確になりました。学習の計画や内容が在籍校の教育課程に照らして適切であることを学校が確認していること、学校と家庭や関係機関との連携協力体制があること、学校が本人と直接の関わりを続けていることなどが、その前提として示されています。
この改正は、出欠の扱いそのものを変えるものではありません。また、対象として想定されているのは、学校と連携した学校外の機関や自宅等での学習です。海外の語学学校での学習成果が、この仕組みで自動的に成績へ反映されるわけでもありません。「出席扱いになるか」と「学習の成果が評価に反映されるか」は分けて、在籍校にそれぞれ確認することが正確な進め方です。
留学以外の学びの場と、出席扱いの関係
不登校のお子さまの学びの場は、留学だけではありません。出席扱いの仕組みとの関係は、場の種類によって異なります。選択肢を並べて理解しておくと、留学を検討する位置づけも明確になります。
| 学びの場 | 利用の入口・手続き | 在籍校との関係 |
|---|---|---|
| 教育支援センター(公的機関) | 自治体や在籍校の案内で利用を開始する。在籍校を通じて申し込む形が一般的 | 在籍は元の学校に置いたまま通う。在籍校との連携が制度の前提になっている |
| フリースクール等の民間施設 | 家庭が施設と直接契約する形が多い。利用開始前に在籍校へ相談しておくことが前提になる | 在籍は元の学校に置いたまま通う。施設と学校の間に直接の契約関係はない |
| 学びの多様化学校(不登校特例校) | 転学の手続きが必要。受入の条件や時期は学校ごとに異なる | 転学先が新しい在籍校になる。元の学校の籍は移る |
| 通信制高校(高校生) | 転入学・編入学の手続きが必要。単位の引き継ぎは転籍先の判断による | 転籍先が新しい在籍校になる。修得した単位は転籍先で積み上がる |
| 海外の語学学校への留学 | 転学や転籍の手続きはない。渡航前に在籍校へ留学の計画を相談することが出発点になる | 在籍は元の学校に置いたまま、期間を決めて渡航する。帰国後は元の学校に戻る前提で計画する |
この表が示すのは、「出席扱いになりやすい順番」ではありません。国内の施設は、在籍校と連携する仕組みの中にあるため出席扱いの枠組みが用意されています。一方、留学はその枠組みの外にある選択肢です。だからこそ、留学を選ぶ場合は、出席扱いの可否だけで価値を判断するのではなく、在籍校との相談を通じて、帰国後の接続まで含めた計画として位置づける必要があります。どの場が合うかは、お子さまの状態と家庭の状況によります。留学以外の場が先に合っている場合もあるため、迷う場合は在籍校や自治体の相談窓口と並行して検討してください。
在籍校へ相談するときの手順
- 早めに相談する:行き先と期間の候補が固まった段階で、担任・学校へ相談します。直前の相談では判断材料が足りないことがあります
- 計画を文書で用意する:渡航期間、学校名と所在地、学習内容(マンツーマン授業の時間数など)、寮と監督体制、緊急時の連絡方法をまとめます
- 確認する点を決めておく:出席の扱い、帰国後のクラス・学習への接続、必要な提出物(学習記録・出席証明など)
- 判断は学校に委ねる:認めるかどうか、どの範囲で認めるかは学校の判断です。エージェントが約束できることではありません
この手順を踏むと、出席扱いの可否にかかわらず、帰国後にお子さまが学校へ戻る・つながる道筋も作りやすくなります。
在籍校へ相談する前に揃えるチェックリスト
在籍校への相談は、資料が揃っているかどうかで進み方が変わります。校長が判断するためには、留学中の学習と生活の実態が分かる材料が必要です。相談の前に、次の項目を文書で用意してください。
- 渡航期間:出発日と帰国日の候補。学校の学期や行事と重なる期間があるかも含めて整理する
- 留学先の学校名と所在地:語学学校の正式名称、都市名、学校の概要が分かる資料
- 学習内容:1日あたりの授業時間数(マンツーマン授業とグループ授業の内訳)、コース名、期間中の学習の進め方
- 滞在と監督の体制:寮かホームステイか、未成年の門限・外出ルール、日本人スタッフや看護師の有無、体調不良時の対応
- 緊急時の連絡方法:現地と日本の双方の連絡先、緊急時に誰がどう動くか
- 学習の記録の残し方:出席証明や学習記録を留学先の学校から発行してもらえるか、帰国後に在籍校へ提出できる形になっているか
- 帰国後の希望:元のクラスへ戻りたいのか、学習の遅れをどうつないでほしいのか、家庭としての希望
あわせて、相談の場で確認する質問も決めておくと、聞き漏らしが減ります。
- 留学期間の扱いは、出席・欠席のどちらになるのか。判断はいつ、誰が行うのか
- 判断の材料として、学校側が追加で必要とする資料はあるか
- 留学中の学習記録や出席証明は、どの形式で提出すればよいか
- 帰国後、クラスや学習への接続はどのように進むのか
- 出席の扱いとは別に、学習の成果が成績評価に考慮される余地はあるか
相談は、担任の先生を通じて行うのが一般的な入り口です。話す内容が多い場合は、面談の形で時間を取ってもらえるよう依頼してください。相談した内容と学校からの回答は、日付とともにメモに残しておくと、帰国後の手続きでも役立ちます。
在籍校は、何を見て判断するのか
出席扱いの判断は、校長が行います。では、校長は何をもとに判断するのでしょうか。文部科学省の通知が学校外の施設での相談・指導に求めている要件を、語学留学の相談に置き換えると、判断材料は大きく3つに整理できます。
1つ目は、保護者と学校の連携が続いているかです。通知の要件の最初にあるのも、この連携・協力関係です。留学の相談でも、事前に相談し、期間中も必要に応じて連絡を取り、帰国後に報告するという流れが見えているかどうかが、判断の土台になります。申し込んだ後に初めて知らせる形では、この土台が作れません。
2つ目は、留学中の学びと生活の実態が、学校から見える形になっているかです。どの学校で、1日に何時間、どのような授業を受け、誰の監督のもとで生活するのか。計画が具体的で文書化されているほど、学校は内容を評価しやすくなります。逆に「語学学校に行きます」という情報だけでは、学校側は判断のしようがありません。
3つ目は、帰国後に学校へつながる設計があるかです。通知の考え方の中心には、「本人が登校を希望したときに、円滑に学校へ戻れるようにすること」があります。留学が在籍校との関係を断つものではなく、帰国後に戻る・つながる前提で計画されているかは、学校が最も気にする点の一つです。
この3つは、認められるための裏技ではありません。要件を満たせば自動的に出席扱いになる制度ではない以上、「判断してもらえる状態を作る」ことが、家庭と当社のできる準備のすべてです。判断の結果が希望と違った場合でも、この準備は帰国後の接続の土台として残ります。
留学の期間の長さと、出席の扱い
期間の長さによって、出席の扱いの相談の進め方も変わります。認めるかどうかは期間の長短だけで決まるものではありませんが、期間が長いほど、在籍校の学期や評価の区切りと重なる範囲が広がり、確認すべき点が増えます。
| 期間の目安 | 出席の扱いで確認すべき点 |
|---|---|
| 短期(1〜4週間程度) | 学期の途中の一時的な不在として扱われることが多い期間です。欠席日数への影響と、帰国後の授業への接続(遅れた範囲をどう扱うか)を確認します |
| 学期をまたぐ期間(数か月) | 学期の評価や進級の判断と重なる期間です。出席の扱いに加え、学習の成果の評価への反映の余地、帰国後のクラスへの接続方法まで、具体的に確認が必要です |
| 長期(半年以上) | 高校生の場合は、籍の扱い(籍を残すのか、休学するのか)自体が論点になります。単位認定の制度が使えるのは外国の高等学校への留学の場合である点も含め、進路全体の計画として在籍校と相談してください |
どの期間でも共通するのは、相談のタイミングは「期間が固まった直後、申込の前」だということです。期間が変われば確認事項も変わるため、期間の候補が複数ある場合は、候補の段階でまとめて相談すると、在籍校とのやり取りが一度で済みやすくなります。
相談から帰国後まで|進め方の流れ
全体の流れを、順番に並べると次のようになります。これは進め方の一例です。学校によって手続きの形は異なります。
- 行き先と期間の候補を決める:語学学校の候補と期間の幅を、家庭で先に整理します
- 計画資料を揃える:学校名・所在地、学習内容、監督体制、緊急連絡方法を文書にまとめます
- 在籍校へ相談する:担任を通じて面談を依頼し、出席の扱い、必要な提出物、帰国後の接続を確認します
- 学校の回答を踏まえて計画を確定する:認める・認めないの結論だけでなく、条件や提出形式まで確認し、メモに残します
- 申し込む:在籍校との相談が済んでから、留学の申込に進みます
- 留学中は記録を残す:出席証明や学習記録の発行を留学先に依頼し、必要に応じて在籍校と連絡を続けます
- 帰国後に報告・提出する:記録を在籍校へ提出し、クラスや学習への接続を相談します
流れの中で、最も順番を間違えやすいのは3と5です。申込(5)を先に済ませてしまうと、在籍校の回答によっては計画の変更や取り消しが必要になることがあります。費用の支払いが発生する前に相談を終えることが、実務上の分かれ目です。
当社の立場
当社は「出席扱いになります」とは言いません。言えるのは、在籍校への相談に必要な計画資料(期間・学校・学習内容・監督体制)を、申込前に揃えるお手伝いができるということです。
出席扱いが留学の目的そのものになっている場合は、そのことも含めて相談の中で整理します。場合によっては、留学より先に在籍校や専門の相談先と話す方が合っていることもあります。
出席扱いにまつわる、よくある誤解
誤解1「フリースクールで出席扱いになるのだから、語学学校でもなるはず」
通知で出席扱いの対象になっているのは、学校と連携し、相談・指導を行う場として位置づけられた施設です。海外の語学学校での学習がそのまま同じ扱いになるとは、公的情報からは読み取れません。施設の種類ではなく、「在籍校が学びの実態を把握し、連携できるかどうか」が判断の軸です。
誤解2「エージェントに頼めば、出席扱いの手続きをしてもらえる」
出席扱いを決めるのは在籍校の校長であり、エージェントが手続きをして認められるものではありません。エージェントができるのは、判断材料になる計画資料を揃え、確認事項を整理する支援までです。「手続きはすべて任せてください」という案内には注意してください。
誤解3「単位が取れる留学なら、出席扱いにもなる」
単位認定と出席扱いは別の仕組みです。単位認定は、留学を許可された高校生が外国の高等学校で修得した単位を、在籍校の単位として認める制度です。語学学校での学習はこの対象ではなく、単位認定の有無と、留学期間の出欠の扱いは、分けて確認する必要があります。
誤解4「欠席が続くと、進級や卒業はできなくなる」
進級や卒業の判断は、出席日数の数字だけで機械的に決まるものではありません。とくに義務教育段階では、在籍校が学習の状況などを見て判断します。ただし、判断材料になるのは、在籍校とつながりながら残してきた学習や相談の記録です。何の連絡もなく欠席を続ける場合と、学校と相談しながら進める場合とでは、帰国後の接続のしやすさが変わります。
なお、当社の収益の仕組みについても開示します。留学生のミカタは、お客様からの手数料は0円で、収益は学校からの紹介料です。ただし、出席扱いの可否は制度と在籍校の判断の問題であり、どの学校を選ぶか、紹介料の有無で変わるものではありません。出席扱いを理由に特定の学校をすすめることはしません。
出席扱いを、留学の目的にしすぎないために
最後に、考え方の整理をしておきます。出席扱いは、在籍校の記録の扱いです。認められれば帰国後の接続は進めやすくなりますが、出席扱いの可否そのものが、留学の成否を決めるわけではありません。
相談の現場で起こりがちなのは、出席扱いを確保すること自体が目的になってしまい、お子さまの状態や本人の気持ちよりも、制度の都合で期間や行き先が決まってしまうことです。順番は逆です。お子さまの状態と家庭の方針から計画を作り、その計画について在籍校と相談する。その結果として出席の扱いが決まる、という流れが本来の姿です。
当社が相談の中で、出席扱いの話とあわせて状態の確認を重視するのは、このためです。出席扱いが認められない見通しの場合でも、見合わせる、期間を変える、親子型にするなど、計画の側を調整する選択肢は残ります。制度の回答を、計画を前に進めるための材料として使ってください。
よくある質問
Q. 不登校の子が語学留学したら出席扱いになりますか
A. 自動にはなりません。在籍校(校長)の判断で、事前の相談と計画の共有が前提になります。
Q. 文科省の制度で出席扱いにできるのではないですか
A. 文科省の通知の対象は学校外の施設での相談・指導などで、海外の語学学校がそのまま該当するとは公的情報から読み取れません。
Q. 高校の単位は取れますか
A. 単位認定(上限36単位)の対象は原則として外国の高等学校での履修で、語学学校はそのままでは対象になりません。
Q. 学校への相談は誰がやるのですか
A. 基本は保護者と在籍校の相談です。留学生のミカタは、その相談・かけあいをサポートします。留学計画の説明資料の準備や、学校側への確認事項の整理などをご家族と一緒に進めます。ただし、認めるかどうかの判断は学校側にあり、当社が出席扱いを約束することはできません。
Q. 相談は、申し込む前と後では何が違うのですか
A. 申し込む前に相談すれば、在籍校の判断を聞いたうえで、期間や行き先の計画そのものを調整できます。申し込んだ後に相談すると、計画は固定された状態になるため、認められなかった場合に計画の変更や取り消しの負担が生じます。順番を逆にしないことが、このテーマで最も実務的なポイントです。
Q. 中学生の子どもの留学でも、同じ考え方ですか
A. 基本の考え方は同じで、出席扱いは自動ではなく在籍校の判断です。ただし中学生の場合は、単位認定の制度は関係せず、指導要録上の出欠の扱いと、帰国後の学習への接続が論点になります。令和元年の通知の中心は義務教育段階ですが、通知の対象は学校外の施設での相談・指導や自宅学習であり、海外の語学学校がそのまま当てはまるとは読み取れない点も同じです。
Q. 在籍校に相談したら、反対されるのではないかと心配です
A. 相談は、許可を取り付けるための交渉ではなく、お子さまの学びと帰国後の接続を一緒に考えるための協議です。計画資料を揃えて具体的に相談すれば、学校側も判断の材料を持てます。出席扱いが認められないという回答だった場合でも、その理由を確認し、期間や形を変える検討や、帰国後の接続の相談につなげることができます。回答の内容にかかわらず、申し込む前に相談しておくこと自体に意味があります。
Q. 出席扱いにならないなら、留学中の学習は無駄になりますか
A. 出席扱いは、学校の記録上の扱いの一つです。出席扱いにならなかった場合でも、留学先の学校で発行される出席証明や学習記録を残しておけば、帰国後に在籍校へ学習の実態を伝える材料にはなります。ただし、それが成績評価などにどう反映されるかは在籍校の判断です。「記録が残る」ことと「評価に反映される」ことは分けて理解してください。
Q. 留学先の語学学校から出席証明は出ますか
A. 学校によって発行できる証明書の種類や形式は異なります。在籍校への提出資料として必要になる可能性があるため、申込前に、留学先の学校が出席証明や学習記録を発行できるかどうかを確認してください。当社が間に入る場合は、その確認も計画資料の準備とあわせてサポートします。
Q. 在籍校への相談は、保護者だけで行ってもよいのですか
A. 相談の入り口は保護者で問題ありません。計画の説明や制度の確認は保護者が担う部分が大きいため、まずは保護者と学校の協議から始めるのが一般的です。お子さま本人の参加が必要かどうか、どの段階で本人の意向を確認するかは、在籍校と相談しながら決めてください。
Q. 留学の期間中も、在籍校と連絡を取り続ける必要がありますか
A. 連絡の頻度や方法は、在籍校との相談で決めるのが正確です。通知の要件でも、保護者と学校の連携が続いていることが出席扱いの前提の一つとされています。留学前に、期間中の連絡方法(誰が、いつ、どの手段で連絡するか)を決めておくと、帰国後の記録提出や接続の相談も進めやすくなります。
Q. 出席扱いの判断は、学校によって違うのですか
A. 違います。通知の要件の枠組みは全国共通ですが、最終的な判断は在籍校の校長が行うため、学校の運用や、お子さまの状況・計画の内容によって結果は異なります。「他の学校では認められた」という情報は参考にはなりますが、自分の学校でも同じ判断になる保証にはなりません。だからこそ、一般論ではなく、在籍校への個別の相談が必要です。
まとめ
出席扱いは自動にはならず、在籍校の判断と事前協議が前提です。だからこそ、申し込む前に在籍校へ相談し、計画を文書で共有する順番が大切です。留学生のミカタでは、在籍校への相談に必要な計画資料を申込前に揃えるお手伝いをしています。公式LINEからご相談ください。
出席扱いは、最終的には在籍する学校の校長判断です。だからこそ、可能性を少しでも広げるために、留学生のミカタは在籍校への相談・かけあいもサポートします。留学計画の説明資料の準備や、学校側への確認事項の整理など、ご家族と一緒に進めます。認めるかどうかの判断そのものは学校に委ねられますが、その判断に必要な材料をきちんと揃えるところまでが当社の役割です。
この記事のまとめ
- 出席扱いは自動にはなりません。在籍校(校長)の判断です
- 文科省の通知の対象に、海外の語学学校がそのまま当てはまるとは読み取れません
- 高校の単位認定(上限36単位)の対象は、原則として外国の高等学校での履修です
- 相談は申込前が正しい順番です
(出典:文部科学省「不登校児童生徒への支援に関する通知」(学校外の施設における相談・指導の出席扱いの考え方)、学校教育法施行規則(高等学校における留学先単位の認定)。本記事は2026年11月7日時点の公的情報をもとにしています。個別の判断は在籍校にご確認ください。最終確認日:2026年11月7日)
帰国後にやること|記録の提出と、学校への接続
出席扱いの相談は、帰国して終わりではありません。むしろ、相談で約束した流れを実行するのが帰国後です。やることは大きく3つです。
1つ目は、留学先の学校から受け取った記録を、在籍校へ提出することです。出席証明や学習記録など、相談の段階で確認した形式の資料を揃えて提出します。留学中に記録の発行を依頼し忘れると、帰国後の発行に時間がかかる場合があるため、記録の受け取りは留学期間中に済ませてください。
2つ目は、帰国後の面談で、クラスや学習への接続を確認することです。元のクラスに戻るのか、遅れた学習範囲をどう扱うのか、相談の段階で聞いていた内容と実際の進め方にずれがないかを確認します。出席扱いの判断がこの段階で正式に確定する学校もあります。
3つ目は、次の計画に活かすことです。留学中の学習記録は、進学時の資料や、次に海外へ行く際の計画の土台になります。出席扱いの結果がどうであったかにかかわらず、記録を家庭でも保管しておいてください。
帰国後の全体の流れや、復学・進路との関係は、関連記事「帰国後はどうなるか|復学・進路と、期待の置き方」で詳しく整理しています。
この記事で使う言葉の意味
- 出席扱い(指導要録上の出席扱い):学校以外の場での学びを、在籍校の校長が指導要録の記録上「出席」として扱うこと。正式な制度名ではなく、文部科学省の通知に基づく運用の通称です
- 指導要録:児童生徒の学習の記録や出欠の状況などを、在籍校が記録する公的な帳簿です
- 教育支援センター:自治体が設置する、不登校の児童生徒への相談・指導を行う公的機関(適応指導教室と呼ばれることもあります)
- 単位認定:高校で、留学先など校外での履修を在籍校の単位として認める仕組み。留学については学校教育法施行規則第93条が定めています(上限36単位、対象は外国の高等学校での履修)
- SSP(特別就学許可):フィリピンで学ぶ際に必要となる許可。語学留学の現地費用に含まれる項目の一つです
不登校特集の記事一覧
在籍校への相談の進め方から、一緒に整理します
在籍校への相談に必要な計画資料の準備は、無料相談でご案内します。保護者だけの無料相談もできます(公式LINE、対応 8:00〜24:00/LINE通話・Zoom 約30分)。出席扱いの可否は当社では約束できませんが、判断材料を揃えるところまでは一緒に進めます。見合わせた方がよい場合は、その理由もあわせてお伝えします。
LINEで無料相談する